2010年2月21日日曜日

まるみえ

なんとなく、

「温泉につかりながら、雪山を見たい」衝動にかられたので、
お出かけした。

とりあえず、北に。バイクの方位磁石の指す北に。


前にも書いたが、

おおざっぱな目的地の旅は、

人生っぽい。


方角だけ決めて、ひたすら走る。

行った先が行き止まりだったり、

道沿いに行ってたら、全然違う方向に続いてたりする。

ときに林道で迷う。マヨイ林道。
























行き先の青い看板を見ても、どっちもわかんね。。。



























だいたい人生で出てくる看板もこんな感じだ。
勿論、すごそうなSUGOを選ぶ。だから人生楽しい。

なんやかんやで4時間わざとへんな道を選ぶことを続けたが、
いっこうに雪山の見える温泉が見当たらない。気温3℃。もう正直帰りたい。

ふいに。道ばたの途中、
「子宝の湯」という雪山の見えない温泉が僕を誘惑した。

「ここでこの温泉に甘んじるか、雪の山を探すか?」
「子宝に恵まれたいのはやまやまだが、先に彼女を探すのが先では?」
「彼女を探す前に、雪の山では?」

と、どうでもいい問答を繰り返しているうちに、
子宝の湯は通りすぎていった。
その後1時間温泉にありつくことは無かった。むしろマヨイ林道だ。


人生でも、チャンスを無駄な問答で通りすぎてしまうことがある。


あたりがやや暗くなってきたころ、2つの分かれ道があった。
一方には猿が「おまえ、じゃますんなよ?こっちくんなよ?」的な目線を送っている。
一方は明らかに山に向かっている。


もちろん猿にご迷惑をおかけできないので、山行きを選んだ。
もう夕方だ。帰りたい。でも、人は合理的に行動はしないものである。

きっと、山の向こうには雪の山の温泉があるのだ。
そう信じて。





これまでの温泉の中でも、上位に食い込む
遠くの農村から丸みえな感じの露天風呂が、最高だった。
もちろん、雪山に囲まれている。
しかも、夕焼けが山に反射して、山が真っ赤だ。ナイスタイミング。
空はまだ青い。飛行雲が三日月をかすめていく。


「いいっすね」と、知らん隣のおっさんに声をかけてしまう程だ。
おっさんの返答は「丸見えだなあ!」だった。


「ええ。そうっす。まるみえっぷりがいいっす。」




そうした楽しい露天風呂からの帰り道。

やはり湯冷めした。


2 件のコメント:

  1. feel like sleeping2010年2月24日 0:18

    美樹の里、おかんおとんが御用達。
    風呂はいいけど、あまりに切ない休憩所はもったいない。

    子宝の湯も行ったことあるよ。
    美樹の里も子宝の湯もいいけど、
    このあたりじゃ「ささゆりの湯」が一番っす!

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  2. たしかに休憩所が切なかったです。。。
    落ち着かず。。

    ささゆりの湯!?今週はそこにしてみようかと!

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